子育て中歯科医の雑記帳

30代前半の歯科医師です。2歳ほどの息子の育児中。育児情報・お出かけ・美容ダイエット・歯について。

アナフィラ旅行記

『ひとつ、人の皿のおかずをねだり

 ふたつ、不埒な悪行三昧

 みっつ、みだりに散らかす小鬼を

 育てててくれよう、桃太郎――』


ご無沙汰しております。神出鬼没、あやかの夫イッセーです。
なにぶん多忙な身につき、なかなかこちらに書けずにいましたが、あまり間を空けすぎてもアカウントの乗っ取りと勘違いされてしまいそうなので、筆を執らせていただきました。

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とても多忙な毎日の図

 

 


さて、今回は自身が体験したアレルギーについて、少し書いていこうかと思います。

遡ること約2年前、まだ妻が妊娠中だった頃。
2人家族としてはラスト旅行になるかねーなどと言いつつ、1泊2日の箱根旅行に出掛けました。
道中、湯河原でお洒落なカレーを食べ、友人のカフェで一服しつつ記念撮影などをし、宿へと向かいました。
(島写真館|箱根強羅の思い出づくりスタジオカフェ・シマ - 休息がてらスタジオで写真も撮れてオススメです)

 

部屋に露天風呂のついた素敵な宿で、到着するやいなや荷物整理も早々にお部屋探索。

「わぁー、広い!」「気の利いた調度品だなぁ」「風呂からの眺めも良いねぇ」

などと口々に感想を述べ、これから夕飯までどうしようかと相談したところ、ひとまず外を散歩しつつ小休止して、夕飯を食べた後にゆっくり露天風呂を堪能しようという事になりました。

 

程なくして夕食の時間。食事処に移動し、小洒落た個室へ。
メニューに目を通すと、食前酒から氷菓子まで季節に合わせた美味しそうな料理が美しく名を連ねており、更にメインの欄には「海からの贈り物」とだけ記された謎の料理まであるじゃないですか。宿からの小粋なプチサプライズに我々の期待は高まるばかりです。
俺は調子に乗って別途アルコールも注文し、美味しい料理に舌鼓をうちながら、今か今かとその時を待っていました。

そして、滞りなく食事が進み、ついに現れた「海からの贈り物」

 

 

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「どうも僕です」  Photo by (c)Tomo.Yun (http://www.yunphoto.net )

 

君か!!
わかってた、わかってました。名前からしてなんとなく察してた。
でも、普通そんなん別注文のオプション品だろうと、心の中で半ば諦めていたところに、現れてくれやがりました。こんばんわアワビ。さあ俺の血となり肉となるのだ!

と、予想外の高級食材の登場に食卓のボルテージは最高潮。食事もアルコールも満腹まで堪能し、ほろ酔い気分で食事処をあとにしました。

 

部屋に戻って、満腹で動けない身体をソファへと投げ出し、少し休んでから風呂に入ろうかと、オリンピックの女子レスリングを眺めていると、少しずつ身体に異変が…

 

なんとなく、手が赤くて腫れぼったいなーという症状から始まり、段々と首回りが紅潮。あれ?いや、でもまさかな…ひとまず治まるまで風呂はやめて様子見かな?などと思っていたのも束の間、紅潮の範囲はみるみると拡がり、上半身が全て真っ赤に腫れ上がり、軽い喘息のような症状も出始めるではありませんか。

見ればわかる、アカンやつやん!!

そうこれはかつて大学で習ったアナフィラキシー症状そのもの、ひとたびショックを起こせば命に関わるアレです。

これはいかんとは思いつつも、折角の旅行だし…と、未練たらたらな俺は、抗アレルギー剤でなんとかならんもんかとフロントに連絡をして薬の有無を尋ねたところ、今ある薬は風邪薬ぐらいとのこと。(こんなのしかないですが…と、心配して持ってきてくださいました)

結局悩みに悩んで、申し訳ないながら救急車を呼んで頂きました。

 

が!

 

ここは強羅、箱根登山電車の終着駅。即ち険しい山の上。

救急車が来るのにどうしても時間がかかってしまうとのこと。そうこうしている間にもどんどん症状は進行し、段々と身体に力が入らなくなってきて、立っているのがままらなくなっていました。

正確には覚えていませんが、20〜30分程した頃でしょうか、救急車が宿に着き、隊員の方が部屋に来る頃には、意識はあったもののすっかりグロッキーな状態。自力で歩くのがおぼつかない為、隊員の方々にストレッチャーへと乗せていただき、妻も同行して救急車へ。そして救急車は一路小田原病院へ向かうわけです。

しかし、その道中がまた地獄!

そうここは強羅、山の上。かの有名な箱根の坂を下らない事には病院に辿り着けません。

我々を乗せた救急車は、患者(俺)を救う為、うねうねとカーブを繰り返しながら坂を下っていきます。車内で隊員の方に「大丈夫ですか?具合はどうですか?」と聞かれた際、「気分が悪いです」と答えたんですが、よくよく考えると、アレ車酔いでした。

 

とまぁそんな珍奇なロングドライブを経て、小田原病院に着いたところで俺はもうほぼ意識混濁な状態。処置室へ運ばれ、急ぎ投薬が行われました。

一緒に来ていてくれた妻は、俺が普通の病室でなくICUに入ってしまっていたため、病院に朝までいられる場所がソファぐらいしかなく、妊娠中にそんなところで朝を迎えるのはよろしくないだろうという事で、一度宿へ戻って、翌日迎えに来てくれる事になりました。身重なのにマジで申し訳ない。

 

そして、翌日――

まだ万全ではないものの、適切な処置のお陰で順調に回復した俺は、病院で朝御飯を食べつつ妻が来るのを待っていました。昨晩の食事とのギャップが凄い

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悲劇的ビフォーアフター

 

そして、妻が迎えに来てくれて、手続きを済ませて退院。その後、宿に一旦戻って、ご迷惑をおかけしましたと挨拶をしてから宿を後にしました。

帰りの道中、今回のアレルギーの原因はなんだったのだろうと考察を重ねた結果、そういえば数年前に義両親と旅行に行った際もアワビが出て、その夜身体が痒くて寝られなかった事があったのを思い出しました。

その時はまさか食べ物のせいとは思わず、花粉かハウスダストのせいかと思っていましたが、今回の件で完全にアワビのせいだと確信しました。

 

後日、病院で血液検査を行ったところ、予想通りアワビ類にアレルギーがあるのが確定。(他の貝類は全然ヘーキ)

いやはや、自分に今まで食べ物でアレルギーが出た事がなかったので、全く予想だにしていなかったんですが、こんな事があるんですね…

 

箱根一泊のはずが、まさか小田原病院一泊になるとは思ってもみませんでした。
皆様もアレルギーにはお気をつけくださいね。

 

 

※今回、俺はショック寸前のプレショックの段階で病院に辿り着けたので事なきを得ましたが、こういった本人も知らないアレルギーが旅行などの非日常的な行動をした時に発現するケースは珍しくありません。そして、重症化してショックを強く起こせば普通に死にます。

もしこのような事が起こった場合に重要なのは「重症化の傾向があるかどうかの見極め」です。

皮膚や粘膜に紅斑(赤い斑点)が出るくらいならば、見た目は派手なものの必ずしも重症ではないですが、呼吸が苦しくなったり、身体がだるくなるような症状が出始めたら迅速に救急を呼んで対応するべきです。

尚、俺は知っていたにもかかわらず、旅行を中断するのが惜しくて、最初は抗アレルギー薬でどうにかしようとしましたが、ショック症状が進行を始めてる時にそんなもん飲んでもハッキリ言って意味ないです(皮膚・粘膜症状だけならまだいいけど)。

呼吸器症状やショック症状の進行を止めるにはアドレナリン筋注くらいしかないので、
どんなに旅行が惜しくても
どんなに露天風呂が惜しくても
諦めて迅速に救急を呼びましょうね。おじさんとの約束だ!

結局、命あっての物種ですからね。

 

\その通り/